DIATONE [DS-4NB70]

DIATONE DS-4NB70 定価¥1,200,000(別/ペア)

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三菱のダイヤトーンといえば、今でも多くの方が使っている日本産ハイエンドスピーカーの雄ですね。

そのダイヤトーンが新製品を発表したのが、昨年の夏頃でした。
これまで、ダイヤトーンは製品自体は作っていたものの、直販のみの販売でしたので、私達販売店がご紹介することが出来ませんでした。

三菱の担当部署が変わり、今回のモデルから、私たちも扱うことが出来るようになりましたので、晴れてご紹介させて頂きます。

かつて、ダイヤトーンといえば、DS-3000や5000番、10000番等と多くの名器を輩出していて、密閉型、バスレフ型、フロアスタンディング型、トールボーイ型、ブックシェルフ型とサイズ、形式に捕らわれない製品群で人気を博していました。おおよそ2000年代以降に入ると、自社開発・自社販売となり、その名前を聞くことがほぼ無くなりましたが、その開発は続けられており、今年の夏に有楽町で行われた「音展」では、超満員のブースの中でイキイキと音楽を奏でていました。

そして、10年…20年ぶりにダイヤトーンがダイナミックオーディオにやってきました。

<NEW DIATONE -DS-4NB70->

型番:DS-4NB70 定価¥1,200,000(別/ペア)
形式:2ウェイ バスレフ型 ブックシェルフ
ユニットサイズ:160㎜ウーハー×1 コーン型 30㎜ツィーター ドーム&コーン型
インピーダンス:4Ω

本体寸法:270W×473H×289D(㎜)

<外観>
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形状は、昔のダイヤトーンとは異なり、AVALONを思わせるカットが施されています。ブックシェルフ型としては大型の体躯をもっています。カラーはブラックのみ。
背面に設計されたバスレフポートは形状の大きさに比例して比較的大きなもので、トールボーイ型のそれに近い低域の量感を得ることが出来ています。

また、フロントバッフル面には36㎜厚のフィンランドバーチ材が採用されています。硬質で適度な粘りがあり、高い制振力を持っています。

<ユニット>

自社にて開発されたオリジナルユニットが採用されています。特筆したいところでいえば、まずは振動版です。新しく開発された素材は「NCV-R」と呼ばれるもので、カーボンナノチューブと数種類の樹脂を配合した素材で、樹脂素材でありながら、チタンを凌ぐ伝搬速度と、紙同等の内部損失を持っています。ウーハーとツィーター両方にこの素材は採用されていて、まとまりの良い音質を表現しています。

<スタンド>

スタンドはダイヤトーンオリジナルではなく、日本のオーディオアクセサリー関連メーカーであるTiGLON(ティグロン)社製のものが採用されています。

ティグロンはここ4Fでもおなじみのメーカーで、ケーブルやラック等を展示して皆様にご紹介をしていますが、スタンドに関しても面白い製品を作っていて、4F定番のスピーカーTAD-ME1にはオリジナルのほかにME1用に作られたスタンドもご紹介しています。素材にはマグネシウムが採用され、支柱内には超微粒砂を封入。余計な響きをなくし、スピーカー本来の音色をしっかりと引き出してくれます。

<こだわり>

このDS-4NB70は各所にこだわりが散りばめられています。

その中で、私天野が面白い!と思ったところをご紹介させて頂きます。

・スタンドと本体の設置部分
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上記にも書いてある通り、専用スタンドはティグロン社製のものを採用していますが、このスタンドを使用する場合、付属のワッシャーを使用します。一本につき計四つの大きさの異なるワッシャーが付属されています。これをどこに使用するかというと、スタンド天板と本体の間にこれを置きます。これを行うことで、ほんの1㎜程の隙間が出来て、音のスムーズな回り込みと適度な量感の調整が出来ています。なぜ大きさの違うものを使用するかというと、フロントとリアで重さが異なるため、その調整のために大きなものはフロントに、小さなものあリアに使用します。

・スタンドの位置

ティグロン社製のスタンドの天板は、本体の底面部よりも小さいものになります。せっかくだから全部カバーできる大きさにすればいいのにと思いますが、ここにもこだわりがありました。本体のフロントバッフルには適度な響きのあるフィンランドバーチが採用されていることは上にも書いてありますが、このフィンランドバーチの特性をスタンドで無くさないように、スタンド天板のリアと本体リアを合わせて、フロントのバーチ部が浮くように設計されています。これにより音楽性をしっかりと引き出して、スピーカー本来のキャラクターを味わうことが出来ます。

以上が簡単なDS-4NB70のご紹介になりますが、肝心の音ですね。

<DS-4NB70の音>

今回の試聴に関してはすべてハイレゾでの試聴を行いました。
システムはこちら↓↓↓
TAD-D1000MK2 (USB入力にて)
TAD-C2000

TAD-M2500MK2

今回試聴に使ったハイレゾはこちら↓↓↓

この曲の利き所は、まさに、ダイアナ・クラールの声です。このアルバムは、比較的最近録音されたものですが、システムによっては、瑞々しい声にもなりますし、ガラガラのしゃがれた歌い手にもなります。ダイアトーンで発せられるダイアナ・クラールの歌声は、張りのある若いころを思わせる歌声でした。これは、ダイヤトーンの良いところだと思いますが、音の端々がしっかりと表現されて、キレのある音色だからだと思います。

続いて、クイーンのベストアルバムから「Another One Bites The Dust」。この曲の面白いところは、曲冒頭のベースラインです。ミュートを使って、ドッ・ドッ・ドッと歯切れのよい低域が録音されています。低域の量感、キレ、密度等を聴くのにちょうどよいので最近、試聴曲としてよく使っています。ダイヤトーンで聴くと、少し量感の少なさを感じるものの、これは、人によってはバランスよく感じるのではないでしょうか。やはり、キレの良さを感じます。ただ、きちっとしているということではなく、しっかりユニットが制動している良さですね。密閉型のような密度の濃い音ではありませんが、抜けが良く、音楽全体のまとまりの良さを感じます。私天野的に、素晴らしい!と感じるところでは、ドラムのハット・スネア、ギターのカッティングの存在感がしっかり出ているところです。ただ、もう少し、フレディの声に深みが欲しいかなぁという印象もありました。

次に聞いた曲はソニー・クラークの名盤にして、定番アルバム「Cool Struttin’」。

軽快でブルージーなホーンセッションと、あまり前に出すぎずベース、ドラムと一緒に音楽をまとめ上げるソニー・クラークのピアノが気持ちの良い定番曲です。
ここでの聴き所は、リマスタリングされているとは言え、1958年に発売したモノラル録音の密度感やブルーノートらしいグルーブ感がどのように表現されるのかです。
正直に申し上げれば、ブルーノート特有の空気感はそれほどありません。おそらく、ここに関してはJBLやTANNOYで鳴らした時の方が、それらしい音になると思います。

しかし、モノラル録音の真ん中にギュッと集まった各アーティスト達一人一人の存在感がしっかり出てきます。マスタリングの良さもあるかと思いますが、この曲を知らない人からすると60年前に録音された音源だとは決して思わないでしょう。

ここからクラシックに入ります。

まずは、ムターによるチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲です。オーケストラをバックに、ムターの独特な揺らぎを持つヴァイオリンがどのようにまとまるか。まず冒頭の静かなストリングスからボリュームが上がっていくシーンでは、ブックシェルフ型にありがちな小音量と大音量の違和感はなく、小さな音でも、それぞれのパートをスムーズに聴き分けることが出来ました。そして、ソロヴァイオリンですが、ソナスやフランコのような独特な響きはなかったものの、音の細やかな揺らぎをしっかり表現されていました。

続いてフルオーケストラのショスタコーヴィッチの交響曲第五番第四楽章ですが、各パート全力の迫力から始まりますが、特に注目はティンパニの存在感です。前面に出すぎず、引っ込みすぎず、ストリングスやホーンセクションを邪魔しない、程よい存在感です。しかし、人によっては、ここはもっと迫力があってもよいと思う人もいると思います。好みの問題だと思いますが、私としては、しっかり各パートが潰れずに表現されているというのはダイヤトーンの良い点だと思います。

響け!ユーフォニアムのオリジナルサウンドトラックアルバムから一曲選びました。最近試聴会等でもたまに使いますが、録音が良くて、特にこの曲は、トランペットのソロ演奏の良さがしっかり表現されています。管楽器のきらびやかさと余韻感を楽しめます。ホーン型スピーカーのような広がりはありませんが、トランペット特有のある種の緊張感のある音色を感じました。そして呼吸で空気が揺らぐような質感はよく表現されていて、ソファに座った状態で、少し見上げるような音像位置でのびのびと演奏している印象でした。

<総括として>

総合的に音の傾向としては、なかなか硬めな印象です。情報量良く、一音一音をしっかりと表現して、スタジオ録音のスピード感や、キレの良さを感じます。2ウェイ2ユニット、そして

同一素材のユニット構成からまとまりが良く、過不足を感じさせない各帯域の量感が好印象でした。大口径の迫力には劣るものの、オーケストラの広がりと各パートを聴き分ける能力の高さはダイヤトーンならではでしょうか。老舗ブランドとしての各所に細かなチューニングのこだわりも魅力的です。

現在は、このスピーカーを各フロアで持ち回って色々なアンプで鳴らしています。

もし試聴ご希望でしたら、下記天野宛にご連絡下さい。

Dynamicaudio 5555 天野

amano@dynamicaudio.co.jp
03-3253-5555
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